インフレへの備え:区分マンションの資産の入れ替え

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日本の不動産と株については見直しが入っている

先日、ビッグマック指数が示唆するドル円レートと日本のインフレについて書きました。

不動産価格と日経平均株価については上昇を続けており、日経平均については3万円を超えてチャート上バブル期の高値に向かっているように見えます。東証がPBR1倍割れ企業に対して改善を要求したことでの経営効率改善期待やウォーレン・バフェットの日本株買いの表明に押されて、日本株に対する見直しが入っているところです。

不動産も円安での割安感で外国人中心に買われているようですし、資産の上昇については「ついに失われた30年が終わるかもしれない」という明るい雰囲気が漂っています。

一方で賃金については弱いですね。

メディアを見ていると賃上げ機運が起きているように感じますが、実際のところ名目で1%の伸びのようで、物価上昇分を引いた実質賃金は3%減。1年以上実質賃金が低下している状況です。

●「日経平均続伸、33年ぶり高値連日更新」
/https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB00004_W3A600C2000000/

●「4月実質賃金、3%減 13カ月連続マイナス 物価高続く」https://www.nikkei.com/article/DGKKZO71652180W3A600C2MM0000/

こうなってくると、株や不動産など資産を持っていないと、単純に労働収入だけではマイナスになる一方です。

より上昇しやすい資産に入れ替える

この状況を踏まえると、仮にインフレが進行した時に自分の資産がきちんと連動してくれるかどうか、確認して備えておいた方が良いと思います。

MISA家では現在都内に単身者向け区分マンションを2戸保有していますが、これは2015年頃に購入したものです。昨年末に簡易査定に出した時には他のマンション同様に市場価格上昇の恩恵を受けて200万円~300万円の含み益がある状態でした。実際にはここから売却手数料や譲渡益税等を支払って手残りは見た目よりかなり減ってしまいますが。

今問題視しているのはこのうちの一つにサブリース契約がついていることです。
これが家賃上昇を阻むことになり、ひいては利回りから計算される物件価格も抑えらることになりそうです。こ期間があと5年ほど残っているので、売却をして入れ替えを行おうと思っています。

サブリース契約ではオーナーと不動産会社が賃貸借契約を結び、不動産会社が貸主となって借主に転貸します。

サブリース契約の主なメリット・デメリット

デメリット
  • オーナーに入る賃料が市場価格よりも少し安く設定されてその差額が手数料となっているケースが多い
  • 売却の際に同様の物件の市場価格よりも割安となる傾向にある
  • サブリースを嫌う購入者もいるので販売ルートが業者向けに限られる可能性がある
メリット
  • オーナーにとっては例え空室期間があっても家賃が確実に入ってくるため賃料が入ってこないリスクを避けることができる
  • 入居者募集の広告料や新規入居者付けの際の仲介手数料が発生しない
  • 賃貸管理の手間を抑えることができる

賃料については市場次第で蓋を開けてみないとその不動産会社がどれくらい利益を得ているのか、もしくは実は損失が発生しているのかは分からないところです。

サブリース期間にオーナーに入る賃料は固定です。一度サブリースを解除できないか問い合わせてみましたが、日本は借地借家法で借主の立場が異常に強く規定されているため、案の定、一蹴されました…。

それならばと売却を検討している訳ですが、デメリットの2番目、3番目については購入時は不勉強でよく認識しておらず、売却を検討して初めて気づきました…。

メリットの1番目については、サブリースを選ぶ多くのケースで最大の理由になっていると思いますが、実際のところ都心の区分であれば退去があってもすぐに新しい入居者がつくので特殊な物件でなければ不要と感じています。
先日、都内と横浜・川崎で27000戸以上管理されている会社の方とミーティングをしましたが、このエリアの単身向けマンションであればだいたい30日以内には埋まると言われていました。

総合的に考えて都心区分マンションにはサブリース契約はデメリットの方が多いと思います。

もう一つの区分のリファイナンスを同時に試みる

もともとこの2戸の区分の金利が高いように感じていたもののずっと放置していました。住宅ローンの借換は大変なメリットがあったので、以前から気になっていた区分のリファイナンスも実行に移しているところです。

現在の金利は当時より低くなっていそうです。しかし、取引のある地銀さん2行と住宅ローン借り換え先の銀行、もう一つ別の都銀に打診してみましたが、区分マンションのローンに積極的なところはなさそうでした。その手の商品の取り扱いはありません、というところもあれば、10室以上なら対応可能、というところもありましたが、かぼちゃの馬車事件以降、融資は厳しくなっていますね。

基本的に不動産購入時以外で区分の借換は難しそうです。
INVASEさんなどの仲介サービスはありますが手数料もかかります。それほど選択肢もないので手数料含めて借換メリットがあれば利用されるのは良いと思います。)

今回は、資産入れ替えの売却+購入に合わせて残りの継続保有物件についても一緒にリファイナンスできないか、その仲介不動産会社さんに打診してみようと思っています。

READ  複数戸同時リファイナンスのメリット
MISA

MISA

第1子出産後、保育園に入れなかったため2011年から投資を開始。3児の母でワンオペ育児中。FXからスタートし徐々に時間を使わずにお金を生んでくれる資産の構築にシフト。インデックス投資、太陽光発電、海外不動産、国内不動産、個別債券、海外保険、FX。マイクロ法人運営。
保有資格:証券外務員1種、米国証券外務員、AFP、宅地建物取引士

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