2019年に「老後2,000万円問題」が話題となりました。
当時、金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」が「老後20~30 年間で約1,300 万円~2,000 万円が不足する」という試算を発表し、その金額に多くの人が驚き、老後に向けた資産形成を考えるきっかけになりました。夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯では毎月約5.5万円の不足が生じ、20~30年間の不足額が約1,320~1,980万円に上るという試算でした。その後のモデル世帯の変更によってこの金額は変わったようですが、備えあれば患いなし!であることに違いはありません。
でも実は毎日550円を節約してそれをインデックスファンドの積立に回すだけで、30年あれば2,000万円の資産構築が期待できます。コンビニのお弁当を手作りに変えたり、コーヒーやお酒、お菓子などの嗜好品を少し我慢すれば節約できそうな金額です。
1日当たり550円を7%で30年間インデックス運用できれば2000万円資産構築できる
こちらは金融庁の資産運用シミュレーションのサイトで、以下の前提条件で試算した結果です。
- 月額16,500円(550円X30日=16,500円)
- 7%の年1回の複利
- 30年間運用
30年目に2,013万円となり、2,000万円を超えています。
さらに注目に値するのは、元本が594万円に対して運用収益が1,419万円あり、元本の約2.4倍が運用益から得られる部分です。これが複利で時間を味方につけることの強さですね。運用せずに現金で置いていては594万円のままです。
運用は30代からスタートできると安心です。
同じ2,000万円を40代から20年間で用意しようと思うと38,393円/月、約1,280円/日必要になります。結構大きな額となってきますね。インデックス投資での期待利回りは長期的には高く見て7%程度かと思っています。10年ほどの期間で見てS&P500などの米国株では10%を超える利回りも出ていますが同じリターンが今後数十年続くかはわかりません。その意味では少し保守的に見ています。(アセットクラス全体から見ると株のカテゴリー自体が積極運用ではありますが)
ちなみに金融庁のサイトの初期設定は3%になっているので、債券等も含めた保守的な運用ではそのあたりのリターンを考えている(推奨している?)ということでしょう。
運用は早く始めて時間を味方につけるのが得策ですね。