太陽光発電は、不動産もある程度そうかと思いますが、収支面では売上も費用もほぼ固定されているため買った時の値段やローンの条件が重要でその後収支を改善しようと思ってもそれほどできることはありません。
メンテナンス業者さんが割高であればそれを変える、近隣の樹木が越境して陰を作っていればそれを伐採してもらうように働きかける、程度でしょうか。
パネル洗浄による発電効率の改善は、あるとすれば事後的にできる数少ない手段の一つかと思います。
今回、2015年から稼働している発電所のパネル洗浄を行ったのでその効果測定を試みたいと思います。
目次
パネルの汚れ具合
少し遠いのでなかなか現地にはいけないのですが、たまに行く必要を感じていたので汚れ具合を改めて確認するために現地まで行きました。
清掃前のパネルはこのような感じです。
他の太陽光発電をしている人からは「汚れは雨で落ちるので清掃不要」という意見もありました。しかし、うちの場合はタオル等で少し強く擦らないと落ちない、擦った部分は見た目の色が少し明るくなり他との違いが明確という感じだったので、蓄積した汚れがあることは確かなようでした。
試しに洗浄をしてみることにしました。
気象庁のデータから算出は困難
今回のパネル洗浄は11月22日~24日まで3日間をかけて行われました。
洗剤は使わず純水で、スポンジや電動モップを使っての手洗いでした。
当初、気象庁のサイトからデータを取って洗浄前の21日のデータと洗浄後の25日のデータを比較して計算しようと考えていました。
気象庁の測定対象地点の中でも日射量や日照時間が計測されている地点は少ないので、自分の発電所ぴったりの場所はなく、最も近い所を2カ所ほど選びました。
気象庁のデータは、例えば東京の例だとこのような感じで取れます。
まずは日照時間あたりの日射量を算出し、最も近隣の場所とはいえ当日の天候(雲のかかり具合)は違うはずなので、より近所の場所の日照時間を取得し、そちらを当てはめてみようと思いました。
しかし、日照時間自体が非常にざっくりとして数字なので、これを当てはめてもバラつきが大きく使えそうなデータにはなりませんでした…。
自分の発電所で雲のなさそうな日を比較
次に自分の発電所で取れるデータでの比較を試みました。
雲があると日射量に影響が出てくるので恐らく雲が無い快晴であったと思われる、カーブがきれいな日を選んで比較することにしました。幸い、洗浄直前の11月21日はこのような形状で晴天であったことがうかがわれます。
こういう形状だと比較が困難です。
一日中晴天という日はあまりないので、カーブがきれいな時間帯があればそこで比較をしました。
希望としては10%程度?
同じ日射量ならば発電量の増加分は発電効率の改善によるもの、と仮定のもとに洗浄前の11月21日を基準として比較可能そうな日のデータでの発電量増減率を計算しました。
日数が経過するにつれて午前中の発電量の低下が著しくなってきましたので、冬至に近づき日の当たり方自体も1週間もすればかなり変わってくるように思います。
直後の24日、26日の午後では10%強の増加がありました。しかしデータが取れたのがここでは29日だけでしたが、9時の時点で71%まで低下しています。朝の早い時間は低下し、それ以降は上昇しているという傾向がありました。
一日を通して比較したいところですが、終日快晴という日はなかなかありませんでした。
主なデータだけ切り取る形になりますが、もし10%異なってくるならば、特に春から夏にかけては費用をかけて洗浄しても元が取れることになります。後はこれがどのくらいの期間持続するか、でしょうか。
これ以降は洗浄前と比較しても時期的な要因の影響が大きくなりそうですので、次は昨年対比で、同じ日付でカーブがきれいでデータが取れそうな日があれば比較してみたいと思っています。意味のありそうなデータが取れればまた記事を書きたいと思います。